木曜素話クラス
今学期唯一の素話クラスでは、ちょっと複雑なお話に珍しく挑戦しました。ふだんはとっても短いシンプルなもの、A4用紙一枚分くらいの長さのお話をテキストで使うのですが、今回は2倍程の分量で、話しの展開も複雑な「たなばた」でした。「羽衣天女」のお話の長いヴァージョンで奄美大島に伝わるお話です。
みなさんご存じの羽衣天女、そして天の川を隔てて一年に一度しか逢瀬を果たせない二人の話なのですが、男と、女と、母親と、3人を巡るお話となっていて、読みながら誰の立場から見ていくか、で、お話は無限に深くなっていきます。
先日講座内で、一言で言うと、このお話は何の話だと思うのか、お一人ずつ尋ねました。みなさん既に2か月あまり練習しているので、それぞれこれはこんなお話だよなあというものが内にいっぱい育っていて、実におもしろい見方がでてきました。ヴォルテは素話を自分の責任で仕上げて行く力を身に付けていく場であって、子どもの教育の観点からお話しの解釈を学ぶ場ではありません。最終的には合致するのですが、最初は自分でお話ができるようになろうと思ったら、自分が見た見方を正直に見つめ、深めていかないとなりません。人の魂はもともとマニアックで、そこから深めていくわけですから、お話の見方には、特に最初の入り口には正解はありません。ですから私も「ここは独断と偏見のトークです」とはっきりと言って、一言ずつ聞いていきました。
・このお話はずばり、〜のお話です。(ぎゅっと凝縮させる)
・というのも、○○、○○の場面でこうしているからです。(それをお話にそって話していく)
この2段階で見てもらいました。でも・、・が揃うのはなかなか難しいです。これを聞くだけで、その人がどんな風にお話しと取り組んでいるのかが、言葉に現れます。独断と偏見、ということは愛着があるということです。
このクラスには現在、お話は上手なのに、正直あんまり伝わらないという方がいらして、ご本人も自覚していて、それではそこを一緒に見て行きましょうと取り組んでいる所なのですが、独断と偏見トークのこのレッスンでは、やはり、というか、
無難な回答はあっても、独自の見方がなかったのでした。独自の見方があって、自分の好き、嫌いという正直なところがあって、そこからだんだんとお話全体が好きになっていって、と進んでいくのですが、自分の好き嫌いをないことにして、お話しをしてしまうとします。そうすると、お話はなめらかで上手だったとしても、全然人の心に伝わらないのです。
いくつかご紹介しますと、、、、、、
Yさん
このお話は夫のためのお話です。・男が母親の言う事を聞くのか、妻の言う事を聞くのか。
Sさん
このお話は乳ばなれさせられていくお話です。・最初は母親の死、次に女が天に去り、最後は難題をこなしても離ればなれに、と3回かけて乳ばなれさせられていく。
Tさん
このお話は最初は親子の情愛のお話だったのが、お母さんの死で、新しく女が来て妻になって、男が妻を天に追いかけて行って、今度は妻が男を助け、そして最後はまた離ればなれになることで深まる夫婦間の情愛の話です。「すばり、それは何のお話ですか?」「うーん、、、。」「お母さんの死で、新しく女が来て、という部分を見たら、もしかしたらもっと一言でズバリと言えるかもしれませんね。お話に沿っての説明はとってもいいです」
金曜朗読クラス
「月の夜ばなし」難しいけど、おもしろいお話の朗読に挑戦中です。おまあという若い妻がいるのですが、どこがどう、というわけでもなく夫が嫌になってしまい、おまあはとうとう村はずれの占いばあさんを訪ねます。何も知らない夫は……。青い月の光の中、お話しは進行していきます。この雰囲気をどう表す
のか。やっぱりキーワードは球形です。
日曜朗読クラス
こちらの朗読クラスは球形のアクロバットに挑戦。絶対に休めない。でも焦ってもいけない。お話は「ふるやのもり」お話の展開が「え、こんなに飛んじゃうの?」と実に不思議な、でも読む(聞く)と納得しちゃうお話です。
シアターワーククラス
ヴォルテにいらしたはじめのころは、お話をするところだと思って、演劇なんてしたくない、という方がほとんど。でも2年3年と通ううちにいつの間にか、お話の世界をぬけ、演劇の世界へと足をつっこむことに。そこで待っている試練と魅惑とは何か?
おさらい会でお話を実際に聞くことができます。ぜひいらしてください!